投稿

サイトのお引越し

サイトを こちら に引っ越してみました。 どっちの方がいいのか、まだよくわかっていないのですが。 よかったらそっちも見てみてください。

ゆにここカルチャースクールにて「恋の歌だけじゃない短歌教室」の講師を担当します

株式会社ゆにここが主催するカルチャースクールにて、私が講師を務める「 恋の歌だけじゃない短歌教室 」第4期が開催されます。 第4期とついている通り、この教室は2021年春から3回にわたって開催されてきました。 今回は、1月19日(水)から3月30日(水)まで、隔週の水曜日、19:30〜21:30、全6回です。 アーカイブもあるので、時間が合わない方でも大丈夫です。 最初の1〜2回は講義形式で、いま手に入りやすいおすすめの歌集と、その中から一首を紹介し、その歌を私が読み解いていくという内容です。 第1回は最近の歌集(とはいえ復刊や新装版多めです)の歌を、第2回は少し時代を遡って戦後〜の歌をご紹介します。 第3〜6回は歌会形式です。自作の歌を一首ずつ持ち寄って、作者を伏せたまま皆で評をしていく、批評会のような形です。 今までは第1〜2回の講義は「短歌の作り方」の話が多かったのですが、今回は「読み方」にフォーカスしました。 よい歌を作るにはよい歌を読むのが一番です。 受講生の皆さんにじっくりと歌を読み、歌集を手に取ってほしくて、このテーマにしました。 「自分では歌は作らないけど、読者として短歌を楽しみたい、楽しみ方を知りたい」「歌を作ったことがないので歌会に出られるかわからないけれど、短歌には興味がある」という方にも、第1〜2回の講義はおすすめです。 また、「歌会でうまく評ができない、評のしかたがわからない」という方にも、参考になる内容になっています。 今まであまり取り上げていない歌集を中心にお話しするので、リピーターの方もどうぞ。 自分で歌を作る方には、第1〜6回を通しで受講することをおすすめしますが、全部受ける余裕はないという場合は、第3回〜の歌会の方が実践的です。 第3、5回は自由詠(題などの縛りなし)、題4、6回は題詠(題の縛りあり)なので、「一首だけできた歌を誰かに見てもらいたい」という方は第3回か第5回を、「自分一人ではアイデアが出て来ないので題がほしい」という方は第4回か第6回を受講されることをおすすめします。 第1〜2回は講義形式なのでアーカイブ受講でも体験としてあまり変わらないと思います(質疑応答の時間はあるのですが、後からdiscordで質問して下さっても大丈夫です)。 第3〜6回はディスカッション形式なので、リアルタイムで参加する方が面白いのですが、

歌集『Lilith』(書肆侃侃房)の3刷が決定しました

 歌集『 Lilith 』(書肆侃侃房)の3刷が決定しました。 読んでくださったみなさまのおかげです。ありがとうございます。 なお、『Lilith』のサイン本は書肆侃侃房の運営する書店「 本のあるところajiro 」および三本木書院の運営する書店「 泥書房 」で扱っていただいています(ajiroはオンラインストアでの扱いあり、泥書房は店頭のみだと思います)。 増刷のタイミングでこの二つの書店で扱っていただく用のサイン本をまた作ることになりました。 取り扱いが開始したらまたお知らせしますね。 正直に言うと『Lilith』はあんまり多くの方に読まれる本になるとは思っていませんでした。 凝り性なので、持てる限りの短歌の技巧などを詰め込み、一首を磨き上げようとするのですが、凝れば凝るほど「少数の人にしかわからない」歌になってしまうものと思っていたのです。 ところが、Twitterなどでいただいた感想の中には、「初めて歌集を読んだ」という方も少なからずいらして、それは嬉しい驚きでした。 もっと読者を信じていいんだなと思いました。 これからも、この歌集を必要としている方のもとに、『Lilith』を届けられますように。 もう読んでくださった方、ありがとうございます。これからも応援して下さい。 まだ見ぬ読者の方、ようこそ。

射手座歌人アンソロジーネットプリント「半人半馬」に参加しました

「半人半馬」は、沼尻つた子さんが編集される、射手座生まれの歌人のアンソロジーです。 今年(2021年版)で9年目になります。 5首連作+140字エッセイ+題詠「集」を9人の歌人が寄せています。 もともとネットプリントだったのですが、今年はgoogleドライブからPDFをダウンロードすることもできます。 PDFは印刷向きの「ネプリ版」とスマホ閲覧向きの「スワイプ版」の2種類です。 詳細は沼尻さんのツイートより。 https://twitter.com/numatsuta/status/1479444582215880704 https://twitter.com/numatsuta/status/1479445282689814529 https://twitter.com/numatsuta/status/1479447267908415491 PDFネプリ版 https://drive.google.com/file/d/1HEJr281ucgDYaE3eO4QLrmYEKGQ-SaxX/view PDFスワイプ版 https://drive.google.com/file/d/1OG_q_pfx081t3u1uHe7qwzWQPhdjsBca/view ネットプリント ・セブンイレブン プリント予約番号【10706017】 2022/01/14 23:59まで ・ファミマ・ポプラ・ローソン ユーザー番号【 TH7AQQXL8G】 2022/1/15 21時頃まで いずれもA3白黒:60円  ネットプリントは期間限定なので早めにどうぞ。 ちなみに自分のホロスコープを調べたところ、射手座のステリウムでした。

第六回文学フリマ京都にて、同人誌『俳人探偵と歌人探偵の事件簿』を頒布します(追記:通販について)

ユニット「探偵詩社」より、同人誌『俳人探偵と歌人探偵の事件簿』 をお送りします。 1月16日、第六回文学フリマ京都にて初売りです。 榊原紘さん、橋爪志保さんと合同スペースで、スペース名は「榊原と橋爪と探偵詩社」、ジャンルは詩歌(俳句・短歌・川柳)、あ-26です。 こちらのスペースで頒布される他の本については、 榊原紘さんのサイトの記事 、および Webカタログ をご覧ください。 『俳人探偵と歌人探偵の事件簿』って何なのか、というと、ちょっとよくわかりません。 読んで字のごとく、俳人探偵と歌人探偵が俳句・短歌がらみの事件を解決したりしなかったりするバディものなのは確かだと思います。 俳句×短歌×小説×漫画×ミステリ×etc.といったところでしょうか。 川野が小説・短歌連作を、俳人の斉藤志歩さんが漫画・俳句連作を担当しています。 先ほどの榊原さんの記事より紹介を引用します。 「俳人探偵と歌人探偵の事件簿」(新刊) 全Shipper大歓喜! 探偵たちが事件を解決したり、ただ生活したりしている本です。川野芽生さんの短歌連作・小説と斉藤志歩さんの俳句連作・漫画・イラストは全て新作! はっきりいってすごい本です。吉田瑞季が総合編集、榊原は広報とキャラデザを担当。 500円 こういうライトでポップ(たぶん……)な小説を書くのは初めてなので、楽しんでいただけるかどうかよくわからないのですが。 短歌や俳句が好きな方、探偵小説が好きな方、バディものが好きな方などはもしかしたら面白がっていただけるかもしれません。 興味が湧いた方はどうぞよろしくお願いします。 (追記:通販について) 通販の受付を開始しました。 榊原紘さんのBOOTH で取り扱っていただいています。 BOOTHをご利用でない方は、 こちらのフォーム からどうぞ。 ※BOOTHは匿名通販ですが、フォームは個人情報が必要です。

第65回現代歌人協会賞の授賞式に出席しました

 2021年12月23日、学士会館にて、現代歌人協会賞の授賞式が行われました。 6月に行われる予定だったのですが、昨今の情勢により延期となっていました。 大変な状況の中で開催していただけたことに感謝します。 来てくださった方、遠くで応援してくださった方、選考委員の方々、現代歌人協会の方々、版元である書肆侃侃房の方々、そしてもちろん読者のみなさま、ありがとうございました。 当日の受賞スピーチでお話した内容をこちらに掲載します。よかったら読んでみてください。 現代歌人協会賞受賞スピーチ 歌集を編み始めてから、あるいはそれより前、歌壇賞をいただいた頃から、自分の歌は美しすぎるのではないかと思い始めました。  真善美という言葉があります。私は真と善を求めているつもりでしたが、自分の価値観の根本には美意識があるのだと気付きました。 でも、美とは何でしょう。私は、美を最上の価値として無邪気に掲げることはできません。 歴史上、数々の芸術が女性を美のアイコンとして用いてきました。そうした芸術は、女性を人格あるものとして認めませんでした。そのことは、女性への抑圧であり搾取でした。 何かを、美しいと思うことは、つねに対象への搾取なのだと思います。 それを、若い女性として私はずっと感じてきました。 対象が人間でなければ搾取にならないわけではありません。 動物に対しても、植物に対しても、風景に対しても、その美しさを愛でることは誰からも許されていないと思うのです。 人間はその美しさを愛でることで対象に権力を振るい、支配してきたからです。 女性が人間ではないものとされ、暴力を振るわれてきたのと同じように、人間は人間以外のものに暴力を振るってきました。 言葉の美しさを愛することだけが、その罪から自由であるとは言えないだろう、と次第に私は思うようになりました。 また、私の歌が多くの人から見て疑問の余地なしに美しいとしたら、それは私の歌が既存の美の価値観に則っているということです。 そして、既存の美の価値観とは、他の多くの既存の価値観と同様、差別的なものです。 それは美しいものと美しくないものとを区別し、美しいとされたものを搾取し、美しくないとされたものを貶め、両者の間を分断しているからです。 歌を続け、次第に上達し、自分の望むような美しい歌を作れるようになってきて、私はそれがほんとうに美しくていい

東京創元社より短篇集を刊行します

今年、東京創元社よりはじめての小説集『無垢なる花たちのためのユートピア』(仮題)が刊行されます。 Web東京創元社マガジン より概要を引用します。 ■川野芽生『無垢なる花たちのためのユートピア』(四六判) 純粋無垢な少年たちとその指導者を乗せ、天空をゆく船。最も楽園に近いはずの船上で起きた悲劇と、明らかになる真実とは(「無垢なる花たちのためのユートピア」)。人間が人形へと変化してしまう病が流行った村で、ひとり人間のままの姿で救出された少女は、司祭のもとで手厚く看病される。しかし怪我が癒え、うつくしさを取り戻した少女は限りなく人形に近づいているようで……(「人形街」)。『Lilith』で現代歌人協会賞を受賞した注目の歌人による初の幻想文学作品集。 小説(物語?)を書き始めたのは、短歌に出会うより前、というか物心ついた頃からです。 ただ、小説の方は、中高と文芸部や文学同好会に所属して部誌に作品を発表していた他はほとんど人に読んでいただく機会もなく、一人で書いてきました。 大学に入ってからは、短歌の方にのめり込み、小説を書くことからはしばらく離れたりもしました。 が、東京創元社主催の創元ファンタジイ新人賞に応募して最終候補に残ったり、noteで発表したエッセイを編集者さんに読んでいただいたりしたことから、始動したばかりの書き下ろしSFアンソロジー 『Genesis』シリーズ第二巻 に呼んでいただき、はじめて小説を発表する機会を得ました。 それが『Genesis』第二巻の表題作となった「白昼夢通信」でした。 それ以降、「ミステリーズ!」やその後継誌「紙魚の手帖」、『Genesis』第四巻(いずれも東京創元社)で小説を書かせていただいてきました。 このたび、今まで発表した作品に書き下ろしを加えて単行本化する運びとなりました。 発表媒体はSFアンソロジーだったりミステリ専門誌だったり、応募した賞はファンタジーだったりと、自分の書いているもののジャンルはよくわかりませんが、紹介文に書かれている通り、「幻想文学」というのが一番近いのかなと思います。 なお、この短篇集には入っていませんが、いっとき カクヨム に掌篇を投稿していました。主に即興的に書いた小品ですが、ご興味のある方は覗いてみてください。 小説で本を出すのはずっと夢でした。 これから何度でも夢を叶えたいです。 この本を現在