東京創元社より短篇集を刊行します
今年、東京創元社よりはじめての小説集『無垢なる花たちのためのユートピア』(仮題)が刊行されます。
Web東京創元社マガジンより概要を引用します。
■川野芽生『無垢なる花たちのためのユートピア』(四六判)
純粋無垢な少年たちとその指導者を乗せ、天空をゆく船。最も楽園に近いはずの船上で起きた悲劇と、明らかになる真実とは(「無垢なる花たちのためのユートピア」)。人間が人形へと変化してしまう病が流行った村で、ひとり人間のままの姿で救出された少女は、司祭のもとで手厚く看病される。しかし怪我が癒え、うつくしさを取り戻した少女は限りなく人形に近づいているようで……(「人形街」)。『Lilith』で現代歌人協会賞を受賞した注目の歌人による初の幻想文学作品集。
小説(物語?)を書き始めたのは、短歌に出会うより前、というか物心ついた頃からです。
ただ、小説の方は、中高と文芸部や文学同好会に所属して部誌に作品を発表していた他はほとんど人に読んでいただく機会もなく、一人で書いてきました。
大学に入ってからは、短歌の方にのめり込み、小説を書くことからはしばらく離れたりもしました。
が、東京創元社主催の創元ファンタジイ新人賞に応募して最終候補に残ったり、noteで発表したエッセイを編集者さんに読んでいただいたりしたことから、始動したばかりの書き下ろしSFアンソロジー『Genesis』シリーズ第二巻に呼んでいただき、はじめて小説を発表する機会を得ました。
それが『Genesis』第二巻の表題作となった「白昼夢通信」でした。
それ以降、「ミステリーズ!」やその後継誌「紙魚の手帖」、『Genesis』第四巻(いずれも東京創元社)で小説を書かせていただいてきました。
このたび、今まで発表した作品に書き下ろしを加えて単行本化する運びとなりました。
発表媒体はSFアンソロジーだったりミステリ専門誌だったり、応募した賞はファンタジーだったりと、自分の書いているもののジャンルはよくわかりませんが、紹介文に書かれている通り、「幻想文学」というのが一番近いのかなと思います。
なお、この短篇集には入っていませんが、いっときカクヨムに掌篇を投稿していました。主に即興的に書いた小品ですが、ご興味のある方は覗いてみてください。
小説で本を出すのはずっと夢でした。
これから何度でも夢を叶えたいです。
この本を現在と未来の読者のみなさまの元に届けられるのを、楽しみにしています。